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アパイニ No. 18 火葬式 ガベン

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街の中を通り過ぎる大きな動物のハリボテと背の高い塔を担ぐ大勢の人々。華やかに見えるこの儀式は、実はガベンと呼ばれる火葬式なんです!ガベンは今生を終えて神様に借り物である肉体を返す、輪廻転生の前の大切な儀式。日本のお葬式とは異なり、盛大に、華やかに故人を送り出します。

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APA INI豆知識!

★ガベンの持つ意味を知ろう!

お葬式を表す『ガベン』という言葉は『アブ(火)』、『アブイン(焼く)』からきています。人間は神様から肉体と魂を借りてこの世に生まれてきており、死後にその借りものを焼くことにより、人間の肉体を構成する5つの要素(パンチャ・マハ・ブタ)をお返しするするための儀式です。
■パンチャ・マハ・ブタ=人間の肉体を構成する5つの要素 

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★実はバリアガの風葬なども同じ!?

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バリ・ヒンドゥー教では火の多くはポジティブな目的で使われます。特にモクサ(浄化)のため、肉体と魂を引き出すためにも使われ、ガベンもその一つ。しかし「火」とは言っても、目に見えない火もそれに含まれるのです。

目に見える火:太陽、火
目に見えない火:地中にある火のパワー、葬儀を執り行う僧侶のエネルギー

バリの先住民族が住むバリ・アガと呼ばれる村々では土葬や風葬などの葬儀を執り行う村もありますが、それらは目に見えない火を用いての火葬式と言え、形式は異なっても、パンチャ・マハ・ブタを返すという本来の趣旨は変わりません。

Writers Voice 借り物の体を天に還す

バリ旅行中は、出先でガベンを見かけることもよくあること。豪華な火葬行列に煌びやかなアンクルンの音色は、初めて見た時はこれがお葬式!?とビックリしたのを覚えています。借りている肉体の5エレメンツを自然にかえすという考え方はとてもステキですよね。日々借りものという認識のもと、自分の体を大切にしなくちゃ~、と反省です。
ガベンのスペルはNgaben。実際は『ガ』の前に小さな『ン』が入るように発音します。日本語表記のまま発音すると、通じないことも多いのでご注意ください。

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●注:この記事の情報は地域によって異なることがあります。

Photo & written by CHIE