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アパイニ No. 16 バリ・ヒンドゥー教の通過儀礼  マヌサ・ヤドニャ

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道を歩いているとそこかしこで見かけることのできるバリの宗教儀礼。お寺の祭礼などももちろんありますが、バリでは生まれてから死ぬまでの間に執り行わなければならない『マヌサ・ヤドニャ』と言われるたくさんの通過儀礼があります。『マヌサ・ヤドニャ』は、『マヌサ(人間)』と『ヤド(近づく)』という言葉から成り、『人間に近づく』という意味合いがある言葉で、バリ・ヒンドゥー教徒であるバリ人たちの全員がこれを行っていきます。

APA INI豆知識!

マヌサ・ヤドニャを深く知ろう!

マヌサ・ヤドニャは生まれてから一生をかけて、人間の『借り』を返すために執り行われると言われています。輪廻転生を信じるバリでは、次の人生に今生の借りを持ち越さないために必ず執り行われる儀式なのです。

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たくさんあるマヌサ・ヤドニャの儀式

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バリの人々は助け合いの精神でまわりと接しながら、その一生の中でたくさんの通過儀礼を執り行います。生まれた時、へその緒・胎盤が取れた時、108の動物性を浄化する時、生後42日後、3ヶ月後、6ヶ月後、初めての歯が生えた時、生まれ持った悪い運命を浄化する時、青年になった際、犬歯を削る時、結婚式などその数は膨大です。

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儀式で使われる豚の丸焼き
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歯を削る成人の儀式(ポトンギギッ)
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結婚式ももちろんそのひとつ

Writers Voice 感謝と祈りに生きる人々

バリでの儀式で一番有名なのがガベン(火葬式)だと思いますが、通過儀礼であるマヌサ・ヤドニャには、実は葬儀は含まれません。日本人の感覚としては葬儀までが通過儀礼なのでは?と思いますが、亡くなった時点で故人はご先祖様とみなされ、葬儀は『ピトラ・ヤドニャ』となります。言われてみると、それも納得ですね。
こうやっていくつもの儀式を通してあらゆるものに『借り』を返しながら、神様や自然に感謝して生きているバリの人々は、本当に祈りを通して生きているんだなぁと改めて実感しました。

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●注:この記事の情報は地域によって異なることがあります。

Photo & written by CHIE